ダリア

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短すぎる絵本の
少し古い目印
憧れの花束
育つ場所も知らないけど

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あと引くように
すっと手を伸ばしたら
やがてくる修羅場さえ
かわせちゃうの

 

はき違えている 靴擦れと
目に余るかた結び
ざわついた息をひそめ
クルミボタンを確かめる

 

弾いたように
ぱっと手のひらから
待ち焦がれた夏の音
広げていくの

 

かけ違えている 衣擦れを
ヒロインがいたずらに笑う
ゆらいだ暗闇
挿絵になって肩透かし

 

手と手がふれ合う期待を込めて
目を閉じた

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詞　さーや 

曲　岩井彩